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2021年 2月 13日 東大の授業について

 

こんにちは。

担任助手2年の羽生桑太です。

 

今更感はありますが、僕の通う大学の話をしようと思います。

とは言っても、語ろうと思えば語れることは無限にあるので、今回は東大(2年生まで)の授業に絞って話をします。

 

東大は入るための勉強はもちろん、入ってからの勉強もものすごく大変です

課題や試験の量もそうですが、それに求められる質のレベルも、他大学に比べると圧倒的に高いです。

授業時間も1コマ105分もあります。多くの大学は90分なのを踏まえると長いですね…。

 

東大の教育課程はちょっと特殊です。

1・2年生は「前期課程」といって、全学生が教養学部に入学します。キャンパスは駒場です。「教養」という名だけあって、前期課程は幅広く学ぶことができます。

3・4年生は「後期課程」といって、各学生が学びたい専門分野に応じた学部に進学します。キャンパスは赤門がある本郷。ちなみに僕は、主に法学や政治学を中心に学ぶ「法学部」に進学する予定です。

2年生の夏頃には進学選択(通称「進振り」)があります。ここで後期課程の学部(専門)が決まるわけですが、必ずしも自分の行きたい学部に行けるというわけではありません。各科類から各学部への進学には定員数が定められていて(例えば文科二類なら経済学部への進学枠が多め)、2年前期までの成績順に進振りは行われます。

 

さて、授業の話に移りましょう。

 

1年時は必修の授業が多いです。

 

その中でも存在感が大きいのは、第二外国語でしょうか。週に2〜3コマあります。

東大1年時はクラスで活動する機会が多いのですが、このクラスは入学前に選択する第二外国語に応じて決まります。(ちなみに、スペイン語のクラスはサッカー好きが多かったり、韓国語のクラスはK -POPファンが多かったりと、第二外国語とクラスの雰囲気にはそれなりの関係がありそうです。)

僕はフランス語選択でした。ネイティブの教授からも習っていたので、かなり生きたフランス語が学べましたね。(最も苦手な科目の一つでした。)

ちなみに東大入試の英語で高得点を取ると、TLP(トリリンガル・プログラム)という特別なプログラムを履修することができるらしいです。第二外国語を本気でやりたい人は、英語を人一倍頑張ってみるといいですね。

 

もちろん、英語の授業もあります。

高校までの英語の授業同様、少人数で行われる読解中心の授業があります。

しかしそれだけでなく、1年時はALESS /ALESAFLOWといった、もっと実践的な英語の授業もあります。

「ALESS /ALESAってなに?」ってなると思います。簡単に言えば、英語の論文を書く授業です。これが相当ハードで、駒場の学生の多くが「最も苦しんだ」と言うレベルです。ちなみにALESSは理系向け、ALESAは文系向けの授業です。

FLOWはスピーキングが中心の授業です。「英会話が苦手」という人もご安心を。FLOWはレベルが6段階に分かれており、自分の希望するレベルのクラスで受講することができます。

 

必修は他にも、高校の保健体育に近い身体運動・健康科学実習(通称「スポ身」)や、少人数で行われる初年次ゼミナール(通称「初ゼミ」)なんてのもあります。

必修のほとんどは少人数授業で、クラス単位では行われないものもあるので、新しく友達ができたりもします。

もちろん大学生なので、必修以外にもたくさんの授業があり、学生は自分の好きな授業を履修することができます。1年時はだいたい週12〜15コマくらいが相場でしょうか。

東大1年は専門分野に限らずいろんな勉強をさせてもらえるので、まさに「教養学部」って感じですね。

 

さて次に2年生についてです。

 

さっき「東大は入った後も大変!」なんてことを言いましたが、実は東大の2年って結構暇なんです。

1年生の時に単位が取れていれば、2年生(特に前期)はそこまで多くの授業を履修する必要がありません。中には週に5コマしかないみたいな学生もいます。

なので2年の前期は、サークルやバイトなどの課外活動に打ち込む人が多い印象です。(ただしコロナが流行っていたのもあって、今年の2年の前期はかなり虚無でしたね…。)

 

後期課程が始まるのは厳密には3年からなのですが、進振りが行われるのが2年の夏であるため、2年の後期は授業のほとんどが後期課程の専門科目になります。

僕は法学部内定者なのでここでは法学部についてしか書けませんが、後期課程は前期課程と比べて授業の内容が深くて分量も多く、単位や点数を取るのも難しい感じがします。

 

東大法学部は法律や政治を学ぶ学部なので、講義の名前も「憲法」「民法」「刑法」「国際法」「政治学」「国際政治」といった感じです。

「それって面白いの?」って疑問を持つ人も多いと思いますが、「面白いのもあるし面白くないのもある」ってのが僕の答えです。

実際の授業の面白さは、教授によるところも大きいです。つまらない教授は授業もつまらないし、面白い教授は授業も楽しいです。

 

1月末から2月初めにかけて初めて法学部専門科目の試験がありましたが、ものすごく大変でしたね。

特に試験前の約2週間は一日10〜13時間くらい活字と睨めっこしていました。ここまで勉強したのは受験期以来です。

つらくないと言ったら嘘になりますが、「受験期あんなに頑張れたんだから」と自分に言い聞かせながら、なんとか乗り越えました。

 

大学は高校までと同様に「学ぶ場」であるといえど、その質はガラリと変わります。

「学んだことをそのまま自分の中に蓄積していく」のではなく、「学んだことを生かして自分なりの考えを持つ」ことが重要になります。

試験やレポートでもその力が求められます。ただ暗記したことを書いたり、習った公式に数を当てはめていったり、といった勉強は高校生までです。

大学は「知を生み出す」場です。その覚悟をもって、自分の志望する大学に向け努力して欲しいと思います。

 

大変なことも多い大学生活ですが、今は長い(約2ヶ月の)春休み期間です!

リラックスしつつ、自分の将来と社会への貢献のため、休み中も勉強や課外活動などを頑張ろうと思います。

 

東進ハイスクール吉祥寺校には、いろんな大学に通う担任助手が揃っています。

それに応じて、担任助手にあるバックグラウンドや考え方、興味、性格は十人十色です。

大学受験は「大学に入るための準備期間」です。

いろんな担任助手と喋って、いろんなことを吸収して、「他にはない、唯一の存在である自分」を築き上げてくださいね。

 

 

 

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